マンションはいくらで断熱リフォームできる?

公開日:2023/08/15   最終更新日:2024/04/11
断熱

一軒家に比べて、断熱性の高いイメージがあるのがマンションですが、実際は築年数や住む部屋の場所によって、夏は暑く、冬は寒い場合があります。そこで、快適なマンションで暮らすためにはリフォームを検討することもひとつでしょう。断熱性の低いマンションでどのようにリフォームし、いくら費用が必要なのか紹介します。

断熱性が低いマンションはデメリットだらけ!

マンションの部屋は一軒家と比べても快適なイメージがありますが、夏場に冷房をかけてもなかなか冷えず、冬場に暖房をかけても部屋がなかなか暖まらないという状況があったり、窓や壁の結露やカビが発生したりする場合があります。

さらに、冷暖房を使用している場所とそれ以外の場所の温暖差が激しいなど、築年数が古い建物や同じマンション内でも部屋の場所などによっては断熱性が低い部屋もあり、いろいろな問題を抱えています。

最近建てられたマンションでは断熱構造になっていることがほとんどなのですが、数十年前に建設された建物では断熱材が入っていないところも多くあります。

また、角部屋や最上階、地上1階など、外部に面する壁面積が広い部屋は、外からの熱の影響が受けやすいために、より寒さや暑さを感じやすくなってしまうでしょう。

マンションで利用されているコンクリートは蓄熱性があり、夏は昼間にためこんだ熱が夜間に放出され、冬は夜間にためこんだ冷熱を昼間に放出するため、夏は暑く冬は寒い状況になってしまい、何も改善しなければ快適な生活ができないといえます。

そのため、断熱性の低い物件で快適に暮らしたいと考える場合は、断熱リフォームを検討したほうがよいでしょう。

断熱性が低いマンションはどうやってリフォームする?

それでは断熱性を改善するために、マンションではどのようにリフォームをしたらよいのでしょうか。断熱リフォームに関してのポイントをみながらどのような方法があるのか紹介します。マンションで断熱リフォームをする場合は、外側に断熱材を入れるのが効果的です。

しかし、一軒家の住宅とは異なり住民が勝手に外側の工事をすることができないために室内の壁や床に断熱材を入れています。そこで施工されている2種類の方法を紹介します。

乾式断熱

下地を木材でつくり、発泡スチロール状の断熱板をはめ込む方法です。断熱材の種類も豊富で、高い建物のどの階層の部屋でも施工でき、コストを抑えることができます。ただし、複雑な形状の場所では施工が難しいこともあるでしょう。

また、複数の断熱板を並べて施工するため、隙間ができて気密性が低くなることに注意が必要です。そのために、断熱材を重ねることで対応できます。

湿式断熱

下地づくりまでは上記と同じですが、使用するものが泡状の断熱材で、吹き付けて施工する点が異なります。そのため、複雑な形状でも問題なく作業ができ、隙間もできないため気密性の高さも実現します。

ただし、この施工方法としてはトラックに大型のコンプレッサーを積んだ状態で使用するために、車を駐車するスペースが必要なことと、泡を送り込むために低階層の部屋しか対応できないということに注意が必要です。

そのほかの方法

壁や床に断熱材を入れる方法以外にも、熱の出入りが多い窓やドアに断熱材を使用する方法もあります。今まで1枚だった窓ガラスから2枚以上のガラスを合わせた複層ガラスにすることによって断熱効果はかわります。

さらに、室内側のガラスが外気に触れることはないため、冬でも結露の心配がなくなります。また、夏場の暑さ対策にはコーティングされた窓ガラスを使用することで直射熱をカットして、暑さを抑えることができるでしょう。

熱が伝わるのは窓ガラスからだけではなく、サッシからも伝わります。とくに、築年数の古い物件では熱が伝わりやすいアルミ製サッシが利用されているため、室内が暑くなってしまいますが、樹脂製や木製サッシに変更することで熱が伝わりにくくなるでしょう。

ただし、サッシのサイズが異なる場合は、一軒家であれば窓の一部を取り壊すという対応も可能ですが、マンションでは難しいでしょう。他にも、既存の窓とサッシを残したまま、新たにサッシを設けて内窓を設置する方法もあります。

簡単な工事が可能で、窓が二重となり、断熱性も大幅に向上します。窓部分だけでなく、玄関のドアなども断熱性の高い素材に変えることもひとつでしょう。ただし、マンションの規約では勝手にドアを交換できない場合がほとんどなので、確認することが大切です。

マンションの断熱リフォームにかかる費用は?

これまでマンションの断熱リフォームの方法に関してみてきましたが、いったよいくら費用がかかるのでしょうか。おおよその相場を紹介します。

壁の断熱リフォーム

使用する断熱材や施工方法によって、かなりコストが変わってきますが、おおよその目安として1㎡あたりで4,000〜30,000円程度必要となってきます。

窓の断熱リフォーム

窓に関しても素材や種類で費用が大きく異なります。1か所あたりの費用としては、窓ガラスを複層ガラスに交換する場合は約50,000~100,000円、樹脂製サッシへの交換は約50,000円、内窓の設置には80,000~100,000円、窓をすべてリフォームする場合は約100,000~500,000円かかります。

まとめ

マンションはどれくらいの費用で断熱リフォームできるのかについて解説してきました。マンションは一般的には断熱性の高いイメージがありますが、築年数の古い物件やどの部屋に位置しているのかによって断熱性が低い場合があります。

マンションでも断熱リフォームは可能で、窓リフォームや壁リフォームなどあり、それぞれ費用が異なるため、費用を確認しながらリフォームを検討してください。

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