リフォームで水道代や光熱費を抑えることができる?

公開日:2023/03/15  最終更新日:2023/03/10


2022年から2023年にかけて、ウクライナでの戦争や記録的な円安によりエネルギー価格が急上昇しました。そうなると少しでも水道代や光熱費を安くしたいと考える人が増えてきます。今回はリフォームでできる住宅の省エネ化や水道代・光熱費を節約できるリフォーム、環境にも家計にも優しいリフォームについてまとめます。

リフォームで省エネな住まいに!

リフォームとは老朽化した住宅を元の状態に戻すことです。しかし、古い住宅を元通りにしても省エネ住宅にはなりません。エネルギー消費量の少ない住宅にするには、断熱材や自然素材を使ったリフォームをする必要があります。こうしたエネルギー消費量が少なく地球環境にやさしいリフォームを”エコリフォーム”といいます。エコリフォームをするメリットは3つあります。

1つ目のメリットは水道代・光熱費の節約です。後ほど詳しく説明しますが、断熱性の高い素材や自然素材を使用することで気密性や調質性に優れた住宅にできます。また、最新式の水回り設備にすることで水の使用量を大きく減らせます。

2つ目のメリットは住宅の快適性を高められることです。気密性や調湿性の高い家は温度変化が小さく、快適に過ごしやすくなります。具体的には、夏は涼しく、冬は暖かい住宅にできるということです。珪藻土の壁材や無垢のフローリングにすることで化学物質に反応してしまうシックハウス症候群の発症を抑制することもできます。

3つ目のメリットは二酸化炭素の排出削減に協力できることです。温室効果ガスに関する世界的ルールであるパリ協定が発効してから、世界各国は二酸化炭素の排出削減を求められています。日本でも2050年までに二酸化炭素の排出量と削減量・吸収量を等しくするカーボンニュートラルを達成するとし、国を挙げて二酸化炭素排出削減に取り組んでいます。エコリフォームされた住宅は高気密・高断熱の性能が高まるため少ないエネルギーで家の温度を調節でき、発電由来の二酸化炭素の削減に貢献できます。

どんなリフォームをすれば水道代・光熱費の節約になる?

どのようなリフォームをすれば水道代・光熱費の節約が達成できるのでしょうか。水道代を削減するもっともよい方法は設備を最新式のものに交換することです。今から50年前の1975年に作られたトイレは約13リットルの水を使っていました。これが30年前の1994年には10リットルに、15年前の2007年には8リットルになりました。

そして、最新の2022年のトイレでは4リットル前後にまで減少しています。50年前の3分の1以下、15年前のおよそ半分まで水使用量を減らしています。自宅で使っているトイレの年式を調べ、15年以上前のものであれば交換により水使用量を劇的に減らせるでしょう。同じようにシャワーや水栓を交換するだけで水使用量を大きく減少させることができるため、水道代が高いと感じているのであればトイレなどの設備更新をおすすめします。

また、リフォーム時に使用する素材によっても光熱費の削減が可能です。植物プランクトンの化石を原料とした珪藻土には調湿効果があります。床下を高性能グラスウールボードやセルローズファイバー、発泡ウレタンフォーム、ポリスチレンフォームといった断熱材で覆うだけでも住宅の保温性を高められます。これらの素材は壁の断熱材としても利用されています。

また、窓やサッシを交換することも有効な方法です。古い窓やサッシは劣化しているため隙間風を通しやすくなっています。そうした窓はサッシごと交換し、新たに断熱窓を取り付けると断熱性能を高められます。今の窓の内側にもう一つの窓を設けて二重窓にすることでも断熱性が高まります。夏場の快適性を高めるには通気性をよくするのが効果的です。予算があれば、間取りを大きく変更し風通しのよい家の作りに変えてしまうのもの一つの方法です。

リフォームで環境にも家計にもやさしい家をつくろう

断熱リフォームには数百万円単位のお金がかかります。そのほかのリフォームについてもそれなりの金額が必要ですのでそう簡単にできるものではありません。しかし、リフォームを実施することで大きなリターンが見込めます。

1つ目のリターンは快適性の向上です。夏の厳しい暑さや冬の凍てつくような寒さをやわらげるにはリフォームがもっとも効果的です。

2つ目のリターンは水道代や光熱費を節約できる点です。比較的低コストで達成したいのであれば効果が見込みやすいトイレの交換、LEDへの交換などがおすすめです。また、リフォームすることでエアコンの料金や暖房費を節約できるので経済的メリットもあります。そうすることで、環境に配慮した家計にも優しい家に生まれ変わることができます。

まとめ

今回はリフォームで水道代や光熱費を抑えられるかをテーマに解説しました。リフォームをすることで断熱性が高く、水道代を抑えられる住宅に生まれ変わらせることができます。リフォームには一定の費用が掛かりますが長期間使用することを考えると、住環境改善のための投資とみなすことができるでしょう。

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